商売の基本はなんといっても売上です。どんなに経費が低くても、利益がすごく高い商品を売っていても売上がなければ利益はでません。
「売上は七難隠す」という言葉があるように,がんがん売上が伸びる時期はあまり深く考えなくても利益は出やすかったです。しかし物が売れない時代になり様々な細かい工夫をしないと売上が上がらないようになってきました。
でも、ガムシャラに仕入れて、とにかく売場に並べるだけでは、やはりなかなか売上はあがりません。
出てきた結果の数字をみて、「今日は売れたぞ!」「先週より売れなかったなぁ」と感想だけを言っていても当たり前ですが売上はあがりません。
商売は確立の組み合わせです。きちんと論理的に一貫性と具体性を持って原因を特定し対策を打ちましょう。
どうすれば売上があがるか、売上の構造(分解の仕方)をみてみましょう。
A 売上=チラシ+定番+インプロ+投げ物
B 売上=客数×客単価=(新規客+(既存客×来店頻度)-流出客) ×(点単価×買上点数)
C 売上=各部門の売上の合計
その他にも色々な分解の仕方がありますが、基本はこの3つでまずはOKです。
Aは販売(販促)方法で、
Bはお客様とカゴの中身で、
Cは管理方法で分解したものです。
単純に売上を上げようと考えるより、このように中身を分解することで、具体的に考えて、実行に移し易いようにしましょう。
そして数字で各項目の結果の成否、更なる改善をしていきましょう。
特にBは重要です。言葉にすると
「新しいお客様に来店して頂き、今来て頂いているお客様にもっと頻繁に買い物をして頂き、競合にお客様が流れないようにして、買い物の際には少しでも高い商品を、一品でも多く買って頂く」
当たり前のことですが、このどれにも影響しない行動は、1円も売上をあげません。
チラシも撒くにしても、新規客を呼びたいのか、単価を上げたいのか、ついで買いをしてもらいたいのかで、商品・レイアウト・枚数・範囲など対策をかえなければ、効果を最大限に発揮できません。
細かく区切って考える効果
分解の効果は、他にもあります。
「売上を1.5倍にしろ!!」
「わかりました!(・・・無理・・・)」
から、
新規客を10%増えるようにチラシの範囲を変えよう。
タイムサービスを毎日して、週3回のお客様を週に4回来て頂けるようしにしよう。
月に約2%いるといわれている、競合に流れるお客様を、欠品防止と解り易く手に取りやすい陳列POPで1%に抑えるよう。
そうすると客数は、10%+25%-1%=0.34 で34%増える。
平均単価が今100円として、フェイス取りで最安値以外の売れ筋をつくろう。
エンドに高単価の値頃品を1アイテムづつ、差し込んで単価を10円アップさせよう!
買い上げ点数も、店頭とレジ周りに1コインのお菓子や投げ物を導入して、6.0から6.5まであげるとして、客単価は1.1×1.08=1.19 で約18%アップをめざそう!
最終的に売上は、1.34×1.18=1.58 58%アップを狙おう!
その後に、AやCの分解方法と照らし合わせ、どの部門でどれくらいの売価でなどのより具体的な施策を打っていきます.
このように分解して、統合すると具体的に案がでてきますし、行動も明確になります。また、結果的に数字がぶれたとしてもどの部分の読みが外れたのか、行動が充分だったのか明確になり次の行動計画が立てやすくなります。
まずは数字の大枠から意味のある区分をして分解して検討し、また積み上げて大枠に戻す。
この作業を繰り返して、数字の勘所をつかんでいきましょう。
何の本でもいいので、お店の数値についての基礎本を通して読むと流れで理解しやすくなります。
練習問題
簡単な問題を用意しました。
解き終えたら実際の自分の担当している数字を実際に検証し目標と計画をたて、実行して検証してみましょう。
A店平均日商
売上(千円) |
客数 |
点数 |
1人あたり点数 |
客単価 |
点単価 |
1000 |
1500 |
9850 |
6.57 |
|
|
上記のようなA店があります。
客単価は幾らでしょう
( 円)
点単価は幾らでしょう
( 円)
買い上げ点数の上昇のみで売上を1500(千円)にするには、1り当たり買い上げ点数を幾つにすればよいでしょう
( )
その時、総点数は何点でしょう
( 点)
チラシの効果で客数が10%アップし総買い上げ点数が0.5アップしたが、点単価が5%ダウンした
売上は幾らになるしょう
( 円)
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